朝の排便時に出血(ふいたトイレットペーパーに粘液状の薄赤い血がべたっとつく程度)しました。その後は、茶色っぽいおりものが、ちょろちょろでているようです。このようなおりものの状態は過去にも経験がありますが、時期的には生理開始時の10日ぐらい前にあり、3、4日続いて終わり、順調に生理がきていました。がんや悪い病気が原因の不正出血ではないかと心配になることがよくありますが、そのての不正出血と中間期などの出血とは区別がつくものですか?たとえば、出血の日数や、量、状態などで判断がつけば安心できるのですが。
不正出血に関するお問い合わせと思います。不正出血の日付や量、あるいは色からその原因を推定することは全く不可能です。
産婦人科では不正出血を訴えて来院された場合は、まず性器出血であることを確認します。すなわち、尿道や肛門からの出血ではないことのを確認。次に妊娠していないことの確認。
そこで妊娠ではない状態で性器出血があれば、考えられる病態には以下のものがあります。
1 ホルモン異常:卵巣から分泌されるホルモンの異常によって出血が起こる機能性出血と呼ばれるもので、排卵日ごろに少量出血があるのもこの状態のことが多いものです。
2 炎症:子宮頚管炎、膣炎、子宮内膜炎など。多くの場合クラミジア、細菌、カンジダ、トリコモナスなどが原因となります。
3 良性腫瘍:子宮筋腫、頚管ポリープなど。子宮筋腫でも特に子宮の内腔方向に発育している粘膜下筋腫は出血しやすいものです。
4 悪性腫瘍:子宮頚がん、子宮体がんなど。とくに最近は子宮体がんの割合が増加していることと若い方の子宮頚がんが増加しているといった特徴があります。
5 その他。
産婦人科では不正出血を訴えてこられた場合は、内診、超音波検査、細胞検査、コルポスコープ、組織検査などによって上記の疾患を念頭において診察をしています。そこで診断をつけてから、それぞれの治療へと進んでゆくことになります。前記の各診断における治療法は全く異なるものとなりますので、正確な診断が治療法を決定することになります。また、不正出血があれば子宮頚がん、子宮体がんの検査は必須のものとなります。
やはりもよりの産婦人科受診をされるべきでしょう。