Opinion  老後は一人暮らしが幸せ 辻川覚志(つじかわさとし)著 門真市医師会 を読んで  Cat

60才以上の484名のアンケート結果です。

生活の満足度→独居>同居、悩み→同居>独居、健康意識→独居>同居でした。

独居を支えるものとしては、自由気ままな暮らし、信頼のおける友人や親せき、住み慣れた土地があります。

同居の問題点としては、家庭内の孤独感、同居は不完全な個の集まりがあげられています。

老人ホームについては、至れり尽くせりの施設が良いのか?、頭脳、能力、体力、筋力→入所3カ月で大きく低下するとされています。また、住み慣れた環境ではない苦しみもあり、一定のルールがあるため自由気ままな生活は出来ないことも不満としてあるようです。

ひとり暮らしを長く楽しめる秘訣は、(1)生活環境をできるだけ変化させない、(2)友達を維持する、(3)毎日何かやることをつくる、(4)できるだけ何でも自分でする、(5)一人暮らしの寂しさを少しでも減らす、(6)緊急時の対応策、(7)自分の希望を周囲に伝えておくの7項目があげてあります。

結論

老後の生活満足度を決定づけるものは、慣れ親しんだ土地における真に信頼のおける友(親戚)と勝手気ままな暮らしでありました。これらは、どんなに高級な高齢者向け施設にも存在し得ないものです。身体能力が低下すれば、当然、苦しくなっていきますが、それは同居でも同じであり、さらに、これに家族への気遣いが加わるため二重に苦しむ結果に終わります。また、ホーム入所をしようとすれば、慣れ親しんだ土地から離れ、どうしても自分勝手にできず、何らかのルールに従わなければならなくなるため、入所した時点から、その人の人生の満足度は著しく低下してしまうことになります。

お金は決して高齢者施設に入所するために使ってはなりません。

全く同感です。余生に対する考え方が変わりました。いい本でした。